香川用水を巡る旅

香川県には降水量が少ないうえに山や川がすくなく、水不足に悩まされてきました。
そのため現在は、うどんと引き換えに、高知県から水を得ています。

徳島県の池田ダムから阿讃山脈に8kmの水路(トンネル)を掘り、高知の早明浦ダムからの水を香川に持ってくるわけです。

この香川用水ができる前は、香川県では水利争いが熾烈を極め、その争いで命を落とす人が大勢いたようですが、現在ではそういう話は聞きません。
それもこれも、香川用水のおかげです。しかし、ダム建設のため、高知県や徳島県の山間の集落がいくつも消え、多くの人が金と引き換えに故郷を失いました。
そういう風に、何百何千の犠牲の上に成り立ち、香川県民の命を支えている香川用水ですが、感謝はおろか普段はその存在すら感じることはありません。

しかし、そういった香川用水を称える香川用水記念公園が、お隣の三豊市にあると聞き、早速行ってみました。

阿讃山脈をくぐってきた香川用水が最初に見られる香川用水東西分水工。川との立体交差になっている。

工事中のフェンスがあり、水が出てくるところは見えませんでした。

しかし、聞いてみると、琴平町の金比羅さんの下を香川用水が通り、象頭山にある金毘羅トンネルから水の出てくるところが見えるということで、琴平に移動しました。

トンネルの階段を上ると、ごうごうと水の流れる音がします。

象頭山のふもとにある金毘羅トンネル
フェンスの中では象頭山をくぐった水が流れています。

何があるというわけではないですが、香川用水がよく見えます。

農業土木に興味のある方は、まんのう・琴平に観光した際には、立ち寄ってみてはどうでしょうか。

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