前回、大引の修復を終え、今回から、フローリングを張っていきます。
まず、せっかくDIYするなら無垢フローリングにするか、と思いながら、ホームセンターのフローリング売り場に行くと、無垢フローリングはなく、その代わりカフェ板という無垢の杉板が大量に売られていたので、それを使うことにしました。
カフェ板の厚さは30mmだったので、合計厚さ75mmから逆算して45mm角の根太を使用する根太工法で床をDIYすることにしました。
根太工法とは、大引の上に根太と呼ばれる角材を渡して、その上にフローリングを張る工法です。
なので、床を断面図で表すと、だいたい以下のような感じになります。
根太工法の場合は、部屋の歪みを防止するため火打ち梁というものを部屋の隅に入れるそうですが、床下をのぞき込んでも、付いていないようだったので、先人をリスペクトして付けませんでした。
後でネットで調べると、伝統工法の建物では、火打ち梁はあまり使わないようです。
今回DIYする面積は6畳半ですが、矩形ではなくL字型の部屋であり、大引の走行方向的に見て二畳と四畳半の部屋に分割されているので、まず二畳のスペースから施工していきます。
一番上の写真が、二畳のスペースの大引の上に根太を渡した状態の写真です。
根太と根太との間隔は、割と適当です。
大引の一本が他より少し低いようで、そこにはスペーサーを置いて高さを調節しました。
根太の間にスタイロフォームと呼ばれる断熱材をはめ込んでいくのが主流ですが、この部屋は夏だけ使用し、冬は掘りごたつのある部屋で過ごす予定なので、断熱材は不要と判断しました。
また、木材をできるだけ外気に曝しておきたいという考えもあり、断熱材は採用しませんでした。
さて、購入した無垢のカフェ板は、安価だったのですが、節が抜けたり、穴が開いたりしています。
なので、エポキシ樹脂を買って、せっせと穴を埋めました。
色合いが完全にドロバチが土を詰めたような感じです。
穴を埋めたカフェ板を、根太に固定していきます。
根太の上には、床鳴りを防ぐため、ウレタン系樹脂の根太ボンドを使用しています。
なお、フローリング部材は、隣り合うフローリング部材と実継ぎ(さねつぎ)という継ぎ方で継いでいきます。
これはフローリング部材の側面に凹凸があり、それを隣り合うフローリング部材の対応する凹凸にはめ込む継ぎ方であり、一般的なフローリングの継ぎ方です。
その際に、雄実と呼ばれる凸部分に釘やビスを打ってフローリングを固定していきますが、思い違いにより、私は逆側の凹部分(雌実)にビスを打って固定しています。
作業前に、ネットや本で確認していたのにもかかわらず、です。
作業中に何度も、雌実は薄いからビスを打ちづらいな~と思っていましたが、このやり方は間違っているんじゃないかと疑うことは一度もありませんでした。
そして、カフェ板を6畳半に全て貼り終えるまさに最後のときにその誤りに気づきましたが、時すでに遅しでした。
間違ってしまったことよりも、途中何度も間違いに気づくポイントがあったのにかかわらず、それを疑うことすらできなかったことにショックを受けました。
これが世に言う、自分に不都合な情報は無意識に遮断してしまう「正常性バイアス」でしょうか。
だとしたら、これは人間の心理的な特性に基づくものなので、回避不可能な誤りだったと言えます。
というわけで、このときは知るよしもないですが、全て前後を逆向きに張っています。
とはいえ、二畳のスペースに張り終えることができました。
今回ビスを打つために使用したインパクトドライバーは、マキタのインパクトドライバーです。
普段DIYはしないのですが、壁や柱に棚などの工作物が多く、それらを分解するために以前購入した物です。
マキタの掃除機を先に買っていたので、掃除機とバッテリーを共用することができるという理由で選んだ物です。
バッテリーが高価なので、一つのバッテリーを掃除機とインパクトで使い回しています。
買わなくとも、ホームセンターで一日100円ほどでレンタルできるので、レンタルして済ますのもアリだと思います。
次回、四畳半のスペース編です!
お楽しみに!