マコモダケ

マコモダケという作物がある。ドコモダケではない。
水田で作られる稲科の植物で、黒穂菌に寄生されて肥大した新芽を食べる。
9月下旬が旬だが、栽培するのにコツがいるようで、そんなに作られているものでもなく、1キロ当たり1000円で取り引きされている。
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キリスト教と自然科学

宗教と科学は、ダーウィンの進化論の対立に見られるように、今では相入れない存在同士のように考える場合もあるが、ニュートンやデカルトなど自然科学を生み出したルネサンス期の先人たちが、例外なくキリスト教徒であったことを考えると、両者の根本には、きわめて似通った基層精神が存在していると考えられる。
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知恵と現代知性

現代社会は、『自然』を不愉快なものして、積極的に克服しようとしてきた。
今のように暑い時期には、部屋を締め切ってエアコンをつけ、冷蔵庫で冷やしたお茶を飲む。そうやって、快適に過ごすことができるようになった。

そこには、かつてあったような、打ち水や、風通しの良い家や風鈴、川で冷やした野菜や果物といった夏の景観・文化といったものは、ほとんど存在していない。
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祖父の家

祖父の家は、漁師の家だった。家系という意味でも漁師の家だが、家という建築を含めた生活場所そのものが、『漁師』という性格を帯びていた。

家の正面にはすぐ海があり、裏手は山になっていて、山と海との間にできた狭い土地に、数軒の漁師の家が連なっていた。典型的な日本の漁村風景であるが、漁村は海風から家を守るために、山を背にして密集するものらしい。
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