無人島には何を持って行くべきか?

無人島に行くなら何を持って行くか? という質問は、人生で何度か聞かれますよね。
誰しも、一度は真剣に考えたことがある問題だと思います。

そして、香川県には無人島が数多く存在し、汐干狩や海水浴、BBQなど、無人島を訪れる機会は、そこそこあります。
その時々で、持っていくものは違ってきます。
汐干狩の時は熊手、海水浴は浮き輪、BBQの時は食材や焼く道具を持って行きます。
無人島での活動に応じた適切なものを持って行くのが正解ですよね。

あるいは、無人島に誰かが上陸した時点で有人島になるから、無人島にものを持ち込むことはできないというのが正解かもしれません。

さて、無人島に行くなら何を持って行くかという質問には、なぜか、そこでのサバイバルを前提としているかのような含みがあります。
もし、サバイバルを前提として無人島に行くものを決めるのであれば、頭で考えるよりも実際に無人島でサバイバルをした体験記を調べるのが一番手っ取り早いです。

船の事故で無人島でのサバイバルを余儀なくされるフィクションは数多くありますが、日本では、明治32年に龍睡丸という漁船が、パールエンドハーミーズ諸島で座礁し、乗組員の16人が無人島に流れ着く事故がありました。
『無人島に生きる十六人』というタイトルの書籍にもなっていて、島での生活が克明に記されています。

実際に流れ着いた島には名前がなく、グーグルマップにも乗っていませんが、近くのパールエンドハーミーズ諸島は、ストリートビューが見れるので雰囲気は伝わってきます。

珊瑚礁でできた低い島、短い草、アザラシ、海鳥、ウミガメ、漂着物などが確認できますが、厳しそうな環境です。

彼らは船が座礁してから転覆するまでの間に、無人島での生活に必要になりそうな道具、たとえば、のこぎり、斧、シャベル、缶詰、マッチ、帆布などを空の石油缶にくくりつけて確保します。
中には荒波に飲まれて海底に沈んだものもあり、決して充分とは言えない状況で生活が始まります。

しかし、持ち前の知恵と数少ない材料から生活に必要なものを作り上げていきます。ウミガメの脂から灯明をつくったり、シャベルをフライパンにし、シャコ貝を鍋にしたり、帆布でテントを建てたりと、そのアイデアは尽きることがなく、日本へ帰る希望を捨てずに生活を続けていく様は感動的でした。悲しい話は全くありませんので、安心して読めます。

さて、その中で苦労しているのは、やはり真水の確保です。
珊瑚礁の島では、井戸を掘っても出てくるのは塩辛い水ばかりで、といって蒸留水を作るには燃料が必要になってきます。
必要量の真水の確保が、無人島で生きるための条件になってくるので、無人島には真水を確保できるものを持って行くのが良さそうです。

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